オフサイド

オフサイド

 ラグビーでは、スクラム、ラインアウト、ラック、モールという4つの密集プレー以外のプレーを一般プレー(GENERAL PLAY)と呼びます。一般のプレーにおいては、攻撃している側(ボールを持っている、または、ボールに最後に触れた側)のみオフサイドが適用されますが、プレーの状況によって、オンサイド、オフサイドがめまぐるしくかわることになります。

一般プレーでのオフサイド

一般プレーでのオフサイド 特徴
@オフサイドは攻撃している側(ボールを持っている、またはボールに最後に触れた側)にのみ適用される。
Aオフサイドラインはボールを持っているプレーヤーのライン、または最後にプレーされてあボールのラインとなる。
B防御用プレーヤー(ボールを触っていない側)にオフサイドは適用されない。
Cオフサイドの位置にいるだけでは罰せられない。

オフサイドとして罰せられる場合

キックオフサイド

キックオフサイドキッカーより前にいるプレーヤーが、前方へ、動いた場合はオフサイドとなる。
(キックオフサイド→PKまたは前方でスクラムの選択)

次

キックオフサイド

ノックオンオフサイド

ノックオンオフサイドノックをした(最後にプレーした】プレーヤーの前にいるプレーヤーがボールに働きかけた場合はオフサイドとなる。
(ノックオンオフサイド→PKまたは前方でスクラムの選択)

次

ノックオンオフサイド

オフサイドの位置にあるプレーヤーが、味方(または自分)の行為でオンサイド(プレーしてよい状態)になる場合。

オフサイド@ボールをプレーするプレーヤーの後ろに自ら下がる。

オフサイド Aボールをプレーするプレーヤーが、オフサイドの位置にいるプレーヤーを追い抜く。

オンオフサイド Bボールをプレーした(この場合蹴った)プレーヤー、またはその後方にいた味方プレーヤーが、オフサイドの位置にいるプレーヤーを追い抜く。

オフサイドの位置にいるプレーヤーが、相手の行為でオンサイド(プレーしてよい状態)になる場合。

オフサイド@相手がボールを持って5m以上走る。

オフサイドA相手がボールをキックまたはパスをする。

オンオフサイドB相手がボールに故意に触れる。

10mラインオフサイド

10mラインオフサイド A=キッカー
 B=罰せられない
 C=10mラインオフサイド

 味方のプレーヤーが前方へキックした時、「10mライン」(ボールが地面に着くと予想される地点から10m離れたライン)より前方にいるプレーヤーは速やかに後退しなければなりません。
 たとえ、プレーの意思がなく立っているだけでも、オフサイドとして罰せられます。キッカーAより前方にいたB、Cは立っているだけなので罰せられません。
 

メモ
  オフサイドの位置にいながら、オフサイドという反則でばっせられないこともあるというラグビーの規則は、慣れないうちは少々分かりにくいかもしれません。
 しかしながら、少しでも反則を減らそうというのがラグビーの規則の特徴であり、その象徴といえるのが、アドバンテージ規則です。
 通常のスポーツであれば、試合中に反則が起これは笛が吹かれますが、ラグビーの場合、反則があっても相手側が有利(アドバンテージ)になるとレフリーが認めれば、笛は吹かれずにプレー続きます。
 反則を見つけて笛を吹くのがレフリーの仕事ではなく、いかに反則を減らすかが、ラグビーのレフリーには求められているのです。
 その目的は「競技規則」のい以下のように記されています。
「アドバンテージの規則は、他の大部分の規則に優先し、その目的は、反則による競技停止を少なくしプレーの継続を一層図ることにある」
 笛が多くプレーが何度も中断するより、継続するゲームの方が見ていて楽しいのはもちろんのことでしょう。
 善か悪かを「審判する人」であるジャッジではありません。反則を見逃さない審判ではなく、ゲームの流れを委任するレフリー。委任したからこそ「すべてのプレーヤーは、レフリーの権限を尊重しなければならない。また、レフリーの決定に反論してはならない」のです。

キックチャージが起きた後のオフサイドはどうなる?

 一般のプレーでオフサイドが適用されるのは、ボール保持側、またはボールを最後にプレーした側のみです。ラグビーでのプレーとは「触れた」ことも含まれるため、いつ、誰が最後にボールをプレーしたか、触れたかによって異なるのです。
つまり、「キック直後」と「チャージ直後」ではオフサイドの対象となるチームが瞬間的に逆転するということになります。

オフサイドキックの直後は、手前のプレーヤーがオウサイド(奥のプレーヤーはオンサイド)。

オフサイドチャージの瞬間にオフサイドの対象となるプレーヤーが逆転する。

オフサイドチャージの直後は、奥のプレーヤーがオフサイド(手前のプレーヤーはオンサイド)。

オフサイドのプレーヤーがオンサイドになる条件

 オフサイドのプレーヤーがプレーに参加するためにはオンサイドとなる必要がありますが、そのためには以下に示す味方と相手のそれぞれ3つの行為によります。

味方行為

オフサイドプレーヤーが
@自らオンサイドラインまで下がる。
Aボールキャリアーに追い抜かれる。
Bオンサイドプレーヤーに追い抜かれる。

味方行為

相手行為

相手プレーヤーがが
@5m以上走る。
Aパスまたはキックする。。
Bボールに触れる。

相手行為